SANKEN ARCHITECTS laboratory住宅にまつわる研究レポートとコラム

素材選びでアレルギー反応?素材選びの重要性と対策を解説します。

date_range2025-7-01
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こんにちは。今回は、家づくりを考えている方にぜひ知っておいてほしい「素材選びとアレルギー」のお話です。

「新築の家って、独特の匂いがするよね」
そんな風に感じたことがある方も多いのではないでしょうか?
実はその“匂い”、体に害を及ぼす化学物質が原因かもしれません。

アレルギー体質の方や小さなお子さまのいるご家庭では、建材や家具の「素材選び」がとても重要です。


シックハウス症候群とは?

「シックハウス症候群」とは、住宅内の空気が汚れることで体に不調をきたす症状のこと。
主な原因は以下の通りです:

  • VOC(揮発性有機化合物)という化学物質
  • ホコリやカビ
  • ダニなどのハウスダスト

これらが室内に充満すると、頭痛・めまい・のどの痛み・倦怠感など、さまざまな症状を引き起こします。


「F☆☆☆☆(フォースター)」って何?

日本では、建材の安全性を示すために「F☆☆☆☆(フォースター)」という等級制度があります。

等級ホルムアルデヒド放散量使用制限
F☆☆☆☆最も少ない(安全性が高い)制限なし
F☆☆☆ 以下やや多い〜多い使用面積に制限あり

現在、パナソニックやLIXIL、ウッドワンなどの大手建材メーカーは基本的にF☆☆☆☆対応の建材を使用しています。


家具にも落とし穴あり!

家の中でVOCを発生させるのは建材だけではありません。
実は家具も大きな要因になります。

▼ こんな家具に注意!

  • 組み立て式の安価な収納家具
  • 化粧合板を多用したテレビボードやタンス
  • ボンドの使用量が多い家具

たとえば「せっかくF☆☆☆☆の家にしたのに、安価なタンスを置いたら家族が体調を崩した」なんてケースも。

特にアレルギー体質の方がいるご家庭では、家具の素材・塗料・接着剤まで気を配る必要があります。


自然素材=絶対安全、ではない?

「自然素材だから安心でしょ?」と思いがちですが、実はそうとも限りません。

たとえば無垢材や漆喰なども、加工過程や接着に使うボンド次第ではVOCが発生します。

自然素材にも天然由来の揮発成分は含まれているため、成分をきちんと確認することが大切です。


換気は素材選びとセットで考える

近年の住宅は高気密・高断熱化が進んでいます。
そのため、昔の家のように「なんとなく換気できていた」状態にはなりません。

換気システムの整備は素材選びとセットで考えるべきです。

特に新築時は、建材や家具から放出されるVOCが多く、2年間は特に注意が必要とされています。


アレルギー体質の方は事前に伝えよう

家族にアレルギー体質の方がいる場合、住宅会社に必ず伝えてください。

営業担当や設計士と相談しながら、素材の選定や間取り、家具選びまで配慮することで、安心できる住環境をつくることができます。

すべてを自然素材にすれば良いというわけではなく、「影響の大きい箇所から優先的に対策する」ことが現実的です。


まとめ

✔ シックハウス症候群は化学物質やホコリが原因で起こる
✔ 建材の「F☆☆☆☆」は安全性の指標。ただし換気は必須
✔ 家具からのVOCも要注意。素材選びに気をつけよう
✔ 自然素材でもVOCは“ゼロ”ではない。成分確認を
✔ 換気と素材選びはワンセット。家族の健康を守る家づくりを


健康的な住まいは、見えない部分への配慮から生まれます。
素材・家具・換気。どれも軽視せず、家族みんなが快適に暮らせる環境を一緒に考えていきましょう。

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